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AI関連発明(機械学習、深層学習を含む)の日本出願の状況とこれに対する弊所の体制
AI関連発明の出願が急増しています。
特許庁は先月、「AI関連発明の出願状況調査報告書」を公開しました。
https://www.jpo.go.jp/system/patent/gaiyo/sesaku/ai/ai_shutsugan_chosa.html
同報告書によりますと、AI関連発明の出願件数は、特に2016年から2018年にかけて、対前年比で40%以上の増加率を示しています。この増加傾向は、現在も続いていると推測されます。
「AI関連発明の出願」は、下記の①~③の和集合です。
①FIとしてG06N(機械学習、ニューラルネット 等)が付与されている、AIコア発明に関する出願。
②AI関連FI(種々の技術分野において、人工知能、機械学習、ニューラルネットワーク等を使用するもの)が付与されている、AI適用発明に関する出願。
③AIコアキーワード(機械学習、深層学習、ディープラーニング 等)が「要約」や「課題」に含まれる、キーワードから捉えたAI適用発明に関する出願。
AI関連発明の出願全体(①~③)の件数のうち、AIコア発明に関する出願(①)が約3割、AI適用発明に関する出願(②、③)が約7割です。
AI自体のアルゴリズム等に関する出願よりも、AIを使用して課題を解決する出願の方が、かなり多いことが見て取れます。
つぎに、AI関連発明の適用先について、報告書は、AI関連発明出願のFIの主分類から探っています。
出願が特に増加している主分類は、医学診断、制御系・調整系一般、交通制御、画像処理、ビジネス、情報一般、音声処理、マニピュレータ、材料分析、情報検索・推薦、映像処理、自然言語処理等、多岐に亘っています。
報告書はさらに、AI関連発明の出願の中でも、特に深層学習(ディープラーニング)に関する出願が急増していることを指摘しています。
深層学習関連キーワード(深層学習、ディープラーニング、畳み込みニューラルネット、再帰(リカレント)ニューラルネット、深層強化学習 等)が出願書類中に出現する出願が、2018年にはAI関連発明全体の約半数を占めるに至っています。
報告書には、出願人動向も報告されており、IT業界に属さない企業も自社事業に関係が深い分野にAIを適用する発明の出願を行っておられる様子が窺えます。
弊所は長らく、AIコア発明に関する出願、およびAI適用発明に関する出願の何れにおいても、質の高い明細書を作成することにより、クライアントのニーズに応えてきました。
さらに弊所は、一般社団法人人工知能学会の賛助会員であるとともに、一般社団法人日本ディープラーニング協会のG検定合格者を18名擁しており、日々切磋琢磨しつつAI関連発明の出願に取り組んでいます。
最近では、IT業界に属さない企業様からAI関連発明についてご相談を賜わる機会も増えています。
今後も、AI関連発明についての企業様の急増するニーズに、的確に応えてまいります。
以上